「誤解」と「理解不足」
- ・医師からの説明をしっかり理解できるのか?
- ・提案された方針を自分の意思で決定し同意しているのだろうか?
- ・担当医に悪く思われたくないから聞きたいことも聞けないのではないか?
- ・セカンドオピニオンをどこまで理解できているのか?
私の思いは・・・
患者さんが安心して医療を受けられますように
医師が安心して患者さんの治療に邁進できますように
多くの医師患者関係がよりよいものとなりますように
その中で
私が少しでも輔け(たすけ)になれましたら幸いです
私は耳鼻咽喉科医として20年病院勤務医を続ける中で研鑽に努め耳鼻科領域のがんの専門である頭頸部がん専門医という資格をとりました。専門性が高くなり重篤な患者さんを診察する機会は増え、心にある懸念が生まれました。
「患者さんはこのような難しい話をが一体どれだけ理解できるのだろう」
自分が専門医として培ってきたものを医学的知識を持たない患者さんにすぐに理解してもらうのはとても難しいのです。患者さんへの説明は慎重にしなければならないと考えるようになりました。
誰しも重篤な疾患であることを告げられれば、普通まともな精神状態ではいられません。
そんな状態で医師からの病気の話を聞いたとしたら「頭まっしろ」で「何を言われたか覚えていない」としても不思議ではありません。
説明には常に患者さんへの気配りが必要で、時には対話を取り入れる等患者さんの理解を深める工夫も必要でした。
お医者さんは忙しい
大きな病院にかかっている方ならわかると思いますが、病院勤務の医師は多忙を極めます。多くの医師は夜間や休日にも何かあればすぐに駆け付ける心構えを持つよう強いられます。
最近病院でも働き方改革が叫ばれており、勤務医も時間外勤務については制限があります。しかしながらその分業務が減っているわけではなく、そのひずみは真面目な医師やベテラン医師への負担となっているのが実情です。
そして多忙で疲労困憊の医師が患者さんに説明するのです。
患者さんが誤解したり理解不足に陥りやすいのはこのような状況も一因と考えられます。
「理解不足」と「誤解」
時々ニュースで聞くような大規模な医療過誤や事故、訴訟に至るケースから総合受付に集まる小さなクレームの数々。明らかな犯罪の例は別として多くの場合「患者さんのお気持ちはわかるけど、医師は気の毒だな」という感想をもつ事例がほとんどなのです。私自身がクレームを受けたことがないとは言いません。誤解から生じたものではありますが訴えられたこともあります。どれだけ患者さんに真摯に向き合っていたとしても、ちょっとした言葉だけで患者さんが深く傷つくこともあるということを、病院勤務の中で思い知らされてきました。そこに至るには患者さんが陥りやすい「誤解」と「理解不足」が大元にあり、それに気づかない医師の「何気ない言動」や「気分」が契機になっている場合がほとんどです。
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